店舗・オフィス用の物件は自分でリノベーションするべきか?

リノベーションという言葉は、一般の住宅だけでなく、店舗・オフィスの場合でもよく聞かれます。
店舗・オフィス用の物件は自分でリノベーションするのがよいか、それとも、すでにリノベーションされた物件を借りる方がよいのか?
それぞれのメリットやデメリットなども含めながら解説していきます。

それぞれのメリットとデメリットについて

自分でリノベーションを行う場合のメリットについて解説します。
メリットは以下のようなものが挙げられます。

  • 自分たちの働きやすい、自分たちのスタイルにあったものにできる
  • 来客者、店舗であればお客様に良い印象を与えることができる
  • 自分たちらしさを表現することができる

デメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 工事が完了するまでに時間がかかる
  • 工事費用がかかる

すでにリノベーション済みの物件を借りる場合のメリットは以下のようなものが挙げられます。

  • 工事が完了しているので、手続きさえ完了すればすぐに利用できる
  • 工事費用を負担する必要がない

デメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 必ずしも自分たちのスタイルに合わない
  • 働きやすい、お客さんが利用しやすいとは限らない
  • 一般の物件相場よりも高い場合が多い

などがあります。

少し解説していくと、自分たちで行う場合には、自分たちのスタイルにあわせて、レイアウトなども変更できるので、働きやすい、あるいはお客さんが利用しやすいものを作り上げることができるでしょう。
しかし、そのためには工事期間が必要になりますし、その工事費用も負担しなければなりません。

すでに、工事が済んでいる物件を借りれば、契約が済めばすぐに利用することができますし、工事費用を負担する必要はありません。
ですが、工事されたものが、すべての人にとって働きやすい、お客さんが来やすい、利用しやすいかどうかはわかりませんし、一般的な家賃相場よりも高額なケースが多いというのも事実としてあります。

このように、それぞれにメリットとデメリットがあるので一概にどちらが良いとは言い切れません。

物件を購入する場合と賃貸の場合でも異なる?

また、注意をしておきたいのが物件を購入する場合と賃貸の場合でも大きく異なるということです。
物件を購入するということであれば、自由にリノベーションをしても大きな問題にはなりません。
しかし、賃貸の場合にはそう単純な話ではありません。
賃貸の場合には、厳密には自分たちのものではなく、あくまでも借りている状態ですので、自由に工事をしても良いとは限らないのです。

まず、クリアしておかなければならないのが、「大家さんや管理会社」の許可になります。
購入と大きく異なるのは、この点です。
許可を取らずに勝手に工事をしてしまうと、大きなトラブルになってしまいますので、必ず許可を得てから行うようにしなければならないのです。

仮に許可を得ることができたとしても、すぐに工事をして良いというものではありません。
賃貸であれば、いずれは退去することになります。
退去時のことについても十分に話し合っておかなければなりません。

一般的に、退去する場合にはスケルトン状態での退去となります。
つまり、借りた時と同じ状態にして返すということです。
もしも、リノベーションを行って多くの費用をかけたとしても、退去する際にはそれをすべて元の状態に戻さなければならなくなります。
当然ですが、元に戻すのには多くの費用がかかりますので、最初にお金をかけて工事をしてしまうと、元に戻すのも大変ですし、さらに多くの費用がかかることになります。

なかには、居抜き物件という形で認められる場合もありますが、これは次の入居者を探しておき、その居抜きの状態を了承してもらわなければならないので、どんな場合でも認められるとは限りません。
事前に、大家さんもしくは管理会社とよく話し合いをして、どのような形で退去するかお互いに納得したうえで、リノベーションを行うのがよいでしょう。

このように、購入する場合と比べて賃貸の場合には注意しなければならない点がたくさんあります。

リノベーション済み物件のチェックポイントとは?

店舗・オフィス用にリノベーション済みの物件を利用するという場合、どのような点をチェックしておけばよいのでしょうか?
必ずチェックしておきたいポイントが、「水回り」です。
リノベーション済みの物件で起こるトラブルとして多いと言われているのが、この水回りのトラブル。
とくに、給水管や排水管などを交換していないというケースも多く、給水管や排水管の劣化によって、水漏れなどの水回りのトラブルが起こるケースが少なくありません。

入居してから、1年くらいはトラブルがなかったとしても、数年で水漏れなどのトラブルが発生したというケースもあります。
水漏れなどのトラブルが起これば、大きな損害が発生しますし、大規模な工事が必要になってしまいます。
工事期間中、使用できない、断水してしまうなどということもありますので、絶対にこのようなトラブルは避けたいものです。

トラブルを回避するためには、水回りのチェック、給水管や排水管などの交換を行ったかどうかをしっかりと確認しておくのがよいでしょう。

給水管や排水管などは、見た目では劣化具合を確かめることはできません。
また、それぞれ耐用年数というものがあります。
耐用年数を超過しているもの、耐用年数に近いものをそのまま使用している場合には、水漏れなどのトラブルが発生するリスクは否定できません。

リノベーション済みだからと安易に契約してしまうのは、絶対に避けましょう。
水回りなどは、トラブルが起こると損害も大きいので必ずチェックをしておかなければいけないのです。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。

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